実は深い低融点合金

スズと鉛の合金である半田は、半田ごてで簡単に溶かす事が出来ますが、素材であるスズと鉛それぞれに半田ごてを当てても溶かす事は出来ません。
実は複数の金属を混ぜて合金にすると、原子同士の結合が弱まるので、一般的に元の素材よりも融点は下がります。
例えば半田なら、スズの融点は232℃、鉛の融点は327.5℃ですが半田になると融点が183℃にまで下がります。このことを融点降下と言うそうです。

この融点降下を利用して作られたのが、ビスマスや鉛等の多くから作られた合金「低融点合金」です。
低融点合金は低いものだと人肌の温度でも溶けてしまったり、少し熱めのお湯に入れるだけでも簡単に溶けてしまいます。

こうした低融点合金は低い温度で溶けるという性質から、火災で発動するスプリンクラーや安全用のヒューズなど様々な用途で使われています。

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